夜這い。

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利用者さんの送迎を行うとき、いつもはほとんど会話らしい会話をしない。
だけど、それだと利用者さんが、愛想がなくて面白くないとの理由で、当施設を利用してくれないようになるかもしれない。
確かに、ここに来てから、利用者さんが、別の施設に移られた。
後から聞いた話で、ご家族が今度の管理者は愛想がなく、送迎時に会話が少ないというクレームがあったようなんです。
ただ、こちらとしては、必要最小限の挨拶さえしておけば良いと思っていたのですが、それ以上の会話を求める人がいるってことに気づきませんでした。
しかし、必要以上の会話って、私にとっては苦痛です。
まぁそういう失敗があったものですから、あまり得意ではないけれど、できるだけ利用者さんと世間話をすることにしてみました。
と言うか、本来「生活相談員」は、それが仕事なんだと、自覚した次第です。
やってみると、利用者さんとの会話のピンポンは弾むものですね。
その会話から、利用者さんのこれまで歩んでこられた人生を垣間見ることができる。
今まで小説・映画等のフィクションの世界だと思っていたことが、実際にあったんだと
改めて「事実は小説よりも奇なり」って言葉を実感しました。
今回利用者さんから聞いた内容は、
今から60年前ですから、ちょうど私が生まれた頃のことですが、利用者さんが実家を離れて、
新潟のある造り酒屋に奉公に上がっていた時、酒造りのうまい杜氏さんがいたんだそうです。
その杜氏さんには、奥さんも子供もいるのですが、とにかく女好きだったそうです。
若い女性のお尻とか胸を通りすがりに触るんだそうです。
今だと「セクハラ」で訴えられるようなことが、日常茶飯事に行われていても、見て見ぬ振りだったようです。
酒造りの季節には、その造り酒屋に寝泊まりするんだそうです。
女好きの杜氏さんは、夜になると、女中部屋に忍び込んできては、女中さんの体を触る、そう「夜這い」をしていたんです。
ある日その杜氏さんが、利用者さんの部屋に夜這いを掛けて来たんだそうですが、それが発覚して、
「大事な娘さんを預かっているのに、傷物にされては、親御さんに顔が立たない。」との理由で、その杜氏さんは辞めさせられたそうです。
辞めるときに、利用者さんに「チクっただろう。」と、詰め寄られたとのことですが、利用者さんは「自分は告げ口していない。」と弁明されたとのことでした。
今だと犯罪者として警察沙汰に、いや当時もやっぱり警察沙汰の事件でしょうが、こういうことが日常茶飯事に起きていたのか、それとも特別なことだったのか、どっちなんでしょう。