173 朝散歩

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 今朝も、ここの家の次女と長男は、早朝出勤で出掛けてた。
 残っているのは、ここの家のパパとママと僕だけだ。
 次女と長男が出掛けるときは、まだ眠っていたパパも、6時過ぎには起き出して、PCの前で本を読みながらカチャカチャトキーボードを叩いている。
 7時過ぎる頃、ここの家のパパは、普段着に着替えだしたので、今までの習慣から、朝散歩に連れて行ってもらえると解釈して、少しばかり前足を伸ばしてストレッチ運動を行う。
 完全に着替え終わったことを確認して、僕は玄関口へダッシュで走る。
 だけど、なかなか散歩に出る気配がない。
 やっと、散歩に出る気になったみたいだ。
 ここの家のパパが靴を履く間、僕は玄関で、うれしさのボディーランゲージとして、後ろ足で立ってみる。
 そして、首輪をかけやすいように頭を少し低くして、首輪のカッチという音がするのを待っている。
 今朝は、昨日の朝と違って、青空が広がって、太陽の光が暑い。
 大きな西洋人に連れられた黒い犬は、僕を見て吠えかけてきたから、僕はすぐに飛びのいた。
 体は、僕より少しばかり小さいけれど、すごい剣幕で吼えてきたのにはびっくり。
 今度は、なんだかつまらなそうな顔をして、男子小学生が一人で学校に向かっている。
 消防署前のバス停には、バスが来るのを待っている通勤者の列があった。
 青信号を渡り、コンビニの前を通り過ぎ、ペットランド前に来たときには、僕と同じくらいの大きさの黒い犬と白い犬が散歩してた。
 バス通りから左折してマンションが立ち並ぶ細い道に入ると、マンションから出てきた小学生たちとであった。
 小さな女の子は、僕を見て、「かわいい。」って、隣の女の子に話しかけているけれど、話かけられ多女の子は、僕を見ないで歩いてる。
 僕も、今年4歳だから、人間年齢で言うと30過ぎの中年なんだけれど、外見はあまり変わり映えしないから、まぁいいか。
 マンション前を通り過ぎたころ、暑さのせいだと思うけれど、ちょっと休憩。
 口を少し大きく開けて、息の乱れを正さないと、歩けないな。
 それを見かねてここの家のパパは、僕を抱き上げてくれた。
 
 それから、抱きかかえられて100メートルくらい進み、そこで降ろされた。
 その場所から、200メートルほど歩いてはみたけれど、やっぱり息が切れてきたので、日陰のコンクリートの上で体を横たえて休憩をしようとしたら、またここの家のパパに抱き上げられてしまった。
 そこから、また抱かれて移動。
 
 ほんの30分くらいの散歩だったけれど、ここの家のパパの額から汗が流れている。
 
  




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