チーズの目 73

今朝は、ここの家の人は皆、朝早くから起きてガタガタやっている。
ここの家の次女が、早朝出勤するからだよ。
朝散歩は、ここの家のパパと行ってきた。
いつもより朝早かったので、近所の小さな公園で友達3匹と久しぶりの再会。
僕たちが、朝の再会を確かめ合っている最中に、昨夕の大きな犬が、この公園の横を通り過ぎようとしたんだ。
そうすると、僕以外のほかの3匹は、一斉にその大きな犬に吠え始めたんだ。
最初、僕は、それを傍観者的に見ていたんだけれど、ついつられて吠えてしまった。
大きな犬の同伴者のおじさんは、昨日と同じように、
「ちっとも、怖くないんだよ。
ほら、怖くないだろう。」って言うんだけれど、僕たちにはまったく通用しない。
吠える声は段々大きくなっていくもんだから、僕たちの同行者各自で僕たちは抱き上げられてしまった。
それでも、友達の1匹は吠え方が激しいもんだから、同行者のおばさんが居たたれず、抱きかかえてどこかへ行っちゃった。
僕は、ここの家のパパに、抱き上げられてからは、吠えなかったけどね。
大きい犬とおじさんは、僕たちと仲良くなることを諦めてそこから立ち去って行っちゃった。
そして、僕は、性懲りもなく、その後を追いかけたんだ。
おじさんは大きな犬が動かないように抑えてくれていたんだ。
ここの家のパパも、昨日と同じように、僕と大きな犬を仲良くさせようと試みたんだけれど、やっぱりだめだった。
おじさんは、
「やっぱり大きいから、恐いんだろうなぁ。」って、ボソリと言った。

そして、ここの家の人は、誰も居なくなって、僕1匹。
夕方になって、ここの家のパパが帰ってきた。
夕散歩に行きたいと体中でアピールするんだけれど、ここの家のパパは、なかなか準備をしようとせず、カタカタとPCをいじってる。
やっと、一段落着いたみたい。
さぁ、行くぞ。
今日は、凄く体調がいいみたいで、身体が軽い。
すぐ、小走りになる。
ペットランド横の歩道には、今朝の友達とは違う友達4匹と同伴の女性が5人が輪のように集まって世間話をしている。
その輪の中に、僕は、飛び込んで、その輪を崩す。
なんせ、今日は身体が軽いから、チョコチョコと動きやすいんだ。
でも、仲間はみんな、呆気に取られているみたい。
「チーズちゃん。
久しぶりだから、うれしんでしょう。」って、僕の心を見透かすように言い当てらてしまった。
だけど、歩道の真ん中のパフォーマンスだったからだから、道行く人や自転車に迷惑がられたけれど・・・。
みんなと別れたあと、ちょっとはしゃぎすぎたのか、ちょっと疲れたので路上に座り込んでいたら、ここの家のパパに抱き上げられて、そのまま帰って来ちゃった。