[随感日記]町中の騒々しさから離れて
自転車のペダルを一漕ぎ一漕ぎする度に、「ギーコ、ギーコ」とチェーンの音をたてながら、
新葛飾橋を渡り、土手から土手下のアスファルトで舗装されたサイクリングロードへ続く
コンクリート階段横の自転車用の急な坂を「キーッ」というブレーキ音たてながら下りる。
アスファルト舗装の道路に無事着地。
どうしてなんだろう?
ガード下のトンネルを潜る時に、胸が騒ぐのは、通り抜けるのにそんな時間がかかるわけでもないのに、
何故だか胸が騒ぐ。
トンネルを抜けて、土手に続く坂道を、少しペダルに力を入れて漕ぐ。
そのたびに、「ギーコ、ギーコ」と油が切れたチェーンの音がする。
サイクリングロード脇の草叢には、リーン・リーンと一定のメロディとテンポの虫の声がする。
時折、ボリュームが大きくなったり小さくなったりしながら、虫の声がする。
今度は、草叢の中からたくさんの雀の鳴く声がする。
だけど、雀たちの姿は、草叢の中に隠れて見えない。
ずっと離れたところから雑草を刈る草刈機のエンジン音が届いてきた。
橋をわたる自動車は、継ぎ目ごとにゴトンゴトンという音を立てながら、風の音も引き連れて近づいてくる。
何かあったのだろうか、今日は、やけにプロペラ機が低く何台も頭上を通り過ぎてゆく。
空を見上げると、低くて灰色っぽい雲の隙間から太陽が顔を覗かせている。
雑草が刈り取られた土手の斜面から、干し草の匂いが風に乗ってやってきた。
道路の脇に自転車を止めて、土手の斜面に仰向けに寝転んでみた。
目を閉じて感覚を尖らせて、周囲の空気を感じてみた。
土と干し草の匂い、河川敷のグランドからは、野球の練習をしている子どもたちの声と、
バットに当たるボールの音。
おだやかであたたかな日曜日の午後。
町中では、今日は交通規制をして、駅前・デパート前・公園等でいろいろな催しが行われているんだろう。
そんな祭りの騒がしさから離れて、ボケッと土手の上で日向ぼっこもいいもんだ。
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