超高齢化社会

「○さん、△さんちのおばあちゃんから、今日買ってきて欲しい注文がはいってるわよ。」
「わかった。」
「それから、×さんのおじいちゃんとこからも、注文が入ってるから。
注文票を打ち出しておきましたから、それとこれが買い物先ルートと配達先ルートですから。
このスケジュールに近い時間で対応お願いしますね。」
「わかった。
他にはもう注文は入ってない？」
「今日は、それで全部です。」
と、事務所を出ようとしたら、パートのＳさんに。
「○さん、クレジットカードとカードリーダー忘れてますよ。」
と呼び止められ、私は買い物用のクレジットカードと会員用のカードリーダーを受け取って外に出た。

えっ私ですか、会社の都合で早期退職はしたんですけどね、一般企業じゃなかなかこの年だと勤務先も決まらなかったんですよ。
それで、そんな仲間を募って、自分たちでビジネスを始めようかと思いまして、とりあえず立ち上げてみたんです。といっても、ＮＰＯ法人ですよ。
自分たちの食い扶持さえ稼げいで、地域貢献ができれば、それでいいんですよ。
一般企業にしちゃうと、どうしても利益追求が優先ですから、どうしてもいろいろと無理しなければいけないじゃないですか。
買いたくもないというお客さんにも、会社の利益を出すために売らなくちゃいけないし、自分の出世のためには、仲間内で足の引っ張リあいしなきゃ、上にのし上がること出来ないですよ。
何やってるかって、過去はやってでしょう「コミュニティ・ビジネス」それを地道にこつこつと、やってます。とにかく、一般企業が、なかなか手を出せない仕事をやってますよ。
今の世の中、超高齢化で半数近くの人が、高齢者ですからね。
私のような、６０代なんて、まだまだですよ。
だから、われわれ６０代が率先旗振りして、高齢者だけで何とか生活できるようにがんばってるんです。
働き盛りの人たちだって、自分たちの生活を守るのが大変ですからね。
行政だって、消費税を上げたって、まだまだ財政難だと言って、年金は減額されてるんですよ。
後輩たちに面倒をかけるわけには行きませんよ。
今年は、何年かって。
今年ですか、今年は２０２５年ですよ。

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