林間学校 トット君１１

夏休みといえば、キャンプ、海水浴それから林間学校です。
トット君の通っていた小学校は、高学年になると林間学校がありました。
トット君の時は、ちょっと人里離れた山の中のお寺です。
トット君のお母さんも一緒に林間学校に参加しました。
それは、
トット君たちの食事の準備をするためでした。

トット君は、お母さんが一緒に来ることが、本当はいやでした。
でも、クラスの女の子から、
「トット君のお母さんって、若いんじゃない。」とか
「若くてちょっと美人じゃない。」と言われてから、
トット君はちょっとうれしくなりました。

お寺の林間学校プログラムには、座禅がありました。
皆、座禅を組むなんてはじめての事です。
他の皆は、おっかないお坊さんが、長い棒を持って歩き、少しでも動けばあの棒で背中を叩かれるのを嫌がりました。
でも、トット君は座禅を組むことがいやじゃなかったのです。
静かな座禅堂の中で、座禅を組むことが楽しみだったのです。
そうやって、トット君たちの林間学校は進んでいきました。

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