チーズの目 89

今日も、朝から曇り空、低い黒雲が陣取って動こうとしない。
僕は、遅く起きてきたここの家のパパと朝散歩に行ってきた。
昨日と同じコースを歩いて来た。
やっぱり、出た時間が遅かったんだろうなぁ、僕の仲間には会わなかった。
そのコースの中の坂道何だけれど。。。
そんなに長くはない坂道、その途中の両側、大体5メートルくらいの間隔かな。
そこに樹木が植わっているんだ。
その樹木の枝と葉っぱで、その樹木の下だけは、暗くなっているんだ。
昔の人が言うところの「暗闇坂」って感じかな。
ひんやりとして、これからは行き交う人の格好の木陰になりそうな場所。
でも、この坂道は、あまり利用されていないみたいだな。
畑では、おじさんたちが仕事着に汗を浮かせて働いている。
曇ってはいるけれど、ムシムシトして、アスファルトからムワァ〜とする熱気が上がってきてる。
向こうから歩いてきたおじさんは、帽子を取り、片手に持ったてタオルで、頭の汗を拭いながらやってくる。
僕たちの傍を通り過ぎる時に、帽子を被り直しながら。
僕は、何度か途中座り込み、ハァハァと舌を出して、熱さを発散。
バス停まで来た時、ベンチに座っているおばさんを発見。
そのおばさんの足下に飛びつこうとしたら、グイッと僕の首のリードに力が入れられた。
「暑いの暑いの。」と、そのおばさんは僕の方を見て声を掛けてくれた。
「チーズ、ダメだよ。」と、この家のパパは、僕の首のリードの力を緩めてくれない。
「ああ、別に私はいいのよ。」っという、おばさんの声で、やっと僕の首のリード葉緩められ、無事おばさんの足下に僕はたどり着いた。
ここの家のパパからは見えなかったんだね。
僕が暑そうに大きく口を開いていることを。
でも、おばさんはそんな僕の顔を見ているから、
「そう、暑いの。暑いの。」と、僕に優しい声を掛けてくれたんだよ。


昼過ぎ。
ここの家のママと次女が出掛けた。
僕は、てっきりみんな居なくなったと思い込んでしまって、玄関口の近くですごく寂しそうな陰に籠もった孤独の叫びを何度か上げたんだ。
そしたら、その声を聞きつけて、2階からここの家のパパの足音が聞こえた。
「あれっ、僕1匹置いてけぼりにされたと思ったのに、
いたんだ。」
照れくさいのと安心したんで、僕は今部屋の隅の涼しい場所で瞑想中。

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