チーズの目 81−2

夕散歩も、ここの家のパパといつものコースをぐるっと回ってきた。
ペットランド前では、僕の仲間3匹が既に先客で居た。
僕は、その輪の中に入り、まるでピンボールのようにあっちの仲間こっちの仲間と走り回ってた。
仲間の同伴者の男性は、
「若いっていいねぇ。うちのは、もう年だからそんなに飛び回れないよ。」だって。
彼は、マルチーズとシーズとのミックスで、背中の所は真ん中が黒のツートンカラーだ。
だから、僕とは遠い遠い身内かもしれない。
僕も、ピンボール遊びも飽きたので、その場所を離れいつものコースを続行。
朝と違って、ムシムシと暑いんだ。
それと、さっきちょっとはしゃぎすぎたのかな、散歩の途中で立ち止まって、喉をゼイゼイ言わせながら、もう歩けないっていうパフォーマンスをした。
それを見て、ここの家のパパは僕を抱き上げてくれた。
そこからは、ユッサユッサとここの家のパパのなかで揺られていた。
できれば、「どうぞこのまま。」って、思っていたんだけれど、やっぱり途中で路上に下ろされた。
だけど、暑くて体力が続かないから、また立ち止まって肩で息をしながら、ゼイゼイと疲れた格好をしていたら、またまたここの家のパパは、僕を抱き上げて歩き始めた。
いつもの長い公園に着いたら、
「さぁ、降りろ。」と、またまた地面に下ろされた。
「ああ、近くに何か匂う。」と地面に鼻をこすりつけるようにして、においの元を探す。
「見つけた。」と思ったら、ここの家のパパは、僕のリードを思いっきり引っ張るからにおいの元にたどり着けない。
僕の習性を見破られてしまってからは、においの元を探すまでは「勝手に動いていいよ」っていう調子なんだ。
だけど、「いざ、においの元を見つけて、さぁ身体ににおいをいっぱいつけるぞ。」と段階になると、「そこから先は、進入禁止。」って、僕のリードを引っ張るから、さっきの状態になってしまう。
「ち・ちくしょう。」って、あの芸人さんは、いまどうしてるんだろう?
公園の中を進んでいくと、ベンチに友達のゆうさんと同伴者の女性が二人腰掛けているのを見つけた。
僕は、すぐに近づいて行ったら、ユウさんは、同伴のおばさんにベンチから下ろされた。
僕はゆうさんのにおいかぎを始める。
ユウさんは、ちょっと太り気味の老犬でね、それにユウさんの歩き方は、僕から見たら本当にスローモーションなんだ。
だから僕が、ユウさんの耳の後に鼻を突っ込んだり、おなかの下に潜り込んだりしても、ユウさんは逃げ切れない。
それをいいことに、僕の行動もちょっと大胆になり、ユウさんの肩に足を乗っけたりして、ぶ
同伴のおばさんもにこにこしながら、
「近くのプリンちゃんも、同じようにユウチャンの身体に乗っかるのよね。
乗っかりやすいんだろうねぇ」て、言ってる。
でも、そうやっているうちに、ユウさんのゼイゼイと肩での息遣いが大きくなってきたの。
同伴のおばさんもここの家のパパに
「お引止めしてすいませんねぇ。」
「いえ、そんなことはありませんよ。」と、会話のあと、ユウさんと同伴者は、僕たちが来た方向へ去っていった。
僕たちも、家路に急いだ。
でも、僕って、結構要領いいのかな。
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