男たちの会話

近くの図書館の喫煙場所(5階建てで1階部分が駐車・駐輪場兼喫煙場所)で、喫煙していた時、車の陰で男性2人の会話が聞こえてきた。

男1「昔は、よかったですよねぇ。
   仕事がいろいろあって、特にホテル・旅館の住込の仕事は、良かったですよ。」
男2「あれは、いいなぁ。」
男1「そうでしょう。
   寝るところはあるし、賄いの食事はついているし、最高だったですよ。」
男2「仕事は、朝早くから夜遅くまでと長時間だったがな。」
男1「だから、夜遊びに行くことも出来ないから、結構金が貯まるんですよ。」
男2「仕事といっても、普通にできる仕事だからなぁ。
   でも、今は仕事がないなぁ。」
男1「えっ、でも求人募集があるって聞いてますよ。」
男2「それは、銀行の手前『仕事はあります』っていう、パフォーマンスだよ。
   しかし、あったとしても、今は地元の人間最優先で、俺たちみたいな地方出身者は、鼻も引っ掛けてもらえないよ。」
男1「そうですか、昔は1年勤めて金が貯まれば、それを元出にして遊んでたんですけどね。」
男2「そういうことがあったから、地元以外の人間は信用できないってことで、断られるみたいだよ。」
男1「そうなんですか。」
男2「それと、この不景気で仕事自体がほんとうにないみたいだな。」
男1「これから、良くなるんですかねぇ。」
男2「俺に聞かれても、回答できねぇよ。」
と、その後もこの二人の会話は続いていく。

この国は、どこかで舵を切り間違えたのか?
それとも
この国が、目指す方向は間違っていないのだが、そこに乗り合わせた人たちの一部が間違った考えを持っているのか?
どちらがどうなのか、私には判断がつかない。

ただ、高度成長期時代は、会社が目指す方向に自分の照準も合わせていれば、なんとかなった。
会社に対して、とりあえず信頼が持てたから。
しかし、バブル崩壊からだろうか、会社に対する信頼感が失せてきたのは。
そう、会社自体の存続が、危なくなってきたから。
「自分のことは、自分で守るしかない。」という自己責任が叫ばれた。
だから、会社を見切った人たちは、自分たちで起業を考え、「自分の食い扶持は自分で稼ぐ」という方向に踏出し始めた。
それで成功する人は、ほんの一握りの人だけ。
踏出したけれど失敗して、従来通りの企業に戻ろうとするけれど、戻らせてもらえない。
既得権は、絶対手放さない。
そして、誰にも譲らない。
自分や自分の身内の安全が、第一だから。
それが、今のこの国の頂上に居る人たちかな。
でも、絶対そんなことはおくびにも出さない、生きている間は。
しかし、経済・政治・推理小説等の作家たちは、その世界を好んで描く。
現実には崩せないから、妄想(小説・映画・TVドラマ・コミックなど)の世界で崩して、溜飲を下げる。
今日は、和やかになれない。
こんなに空が青くていい天気なのに。
読んでる方に不快にさせてしまったかもしれません。
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