チーズの目 55

 今日は、昨日からの雨が続いている。
 僕は、いつもの指定席で丸くなって、ここの家のパパが流す音楽を聞いている。
 今流れているのは、JOHN LENNONのCD「WALLS AND BRIDGE」。
 ここの家のパパが、本当に大好きな人みたい。
 「なんだろうねぇ、この人の声の良さは、懐かしいわが家に帰ってきたみたいだって。」
 ほんと、ここの家のパパは、べた褒めなんだ。
 
 ここの家のパパの質問だった「なぜ、犬は干からびたミミズに惹かれるのか?」についてなんだけれど。
 スティーブン・プディンアンスキーさんの「犬の科学」がいろいろと解説をこころみているんで、紹介してみるね。
 そのなかで、有力な説は、「狼が自分の匂いを隠し、獲物にしのびやすくするため」っていうものらしい。
 「今生きている狼も、僕たちと同じように汚物の上で身体をくねらせるって行動をすることが観察されているし、他の捕食行動をする動物も、同じ行動をする。」んだって。
 「奇妙なにおいをつけて群れに戻った狼は、・・・一時、群れの中で皆の関心を集める存在になる。」この説は、今のところ証拠がないって、筆者は否定的。
 あと、「野生の狼を人間に馴れさせる試みで観察された行動で、接触してくる人間の匂いがついた衣服や持ち物に、身体をこするつける。」うん、これは僕もよくやることだ。
 「こうして狼は、最初に人間に対する恐怖心を克服するらしい。」
 そうなのかな?

 それから、僕たち犬と「狼には、頭部ににおい分泌腺がある。・・・何かに関心が向くと、まず自分のにおいを相手につけようとする可能性がある。」
 「大切な物や所有を宣言してある物に自分のにおいをつけて、所有権や領有権を確認すのかも・・・。」
 「他のメンバーが気づきやすい所に、においの伝言をするのであろう。」といろいろと解説がかいてあるけれど、結論的には「人間には、わからない。」ってことになるんじゃないかな。
 だけど、奇妙な行動は、ぼくだけのものじゃないってことがわかったから、安心だ。
 「masakatu19219さん、この答えしか見つかりませんでした。」って、ここの家のパパの伝言です。