胎内記憶。
胎内記憶―命の起源にトラウマが潜んでいる (角川SSC新書)
- 作者: 池川明
- 出版社/メーカー: 角川SSコミュニケーションズ
- 発売日: 2008/07
- メディア: 新書
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私自身、胎内記憶を持った覚えがないけれど、世の中には胎内記憶及び誕生記憶がある人がいるのには驚きと同時に俄かには信じられない。
これは、三島由紀夫の「仮面の告白」の冒頭部分で自分の出生の時に目の前に盥があったことを記憶していると言う主人公の言葉に、「そんな作り話を」という記憶を思い出した。
あの作品は、三島が作った話ではなく、本人の経験を綴ったものだったのかもしれない、実際のところ信じられない話ではある。
でも、それを証明することは出来ないだろう。
あとは各人がその話を信じるか信じないかということになるのだろう。
それが事実だったとすると、人間の意識ってどこから始まるんだろう。
本書では精子記憶とか卵子記憶なんてものもあるっていう人がいるのだから、驚きだ。
この世に誕生することができたってことは、すごい数の日の目を見なかった精子や卵子の犠牲があったってことになる。
生存競争を勝ち抜いた一つの精子が、一つの卵子にたどり着いたってことは、不思議です。
そうやって考えてみると、人間の意識の誕生ってどこからなんだろう。
私の頭では、理解できない。
本書の中で長女が生まれた頃に読んだ記憶がある、胎教の重要性を書いていた「胎児は見ている」が紹介されていて、そうか既にあの時、胎内記憶についての知見に触れていたんだ。だけど、あの時は、あまり驚かなかった。