聖杯と剣

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 昔々、イエス・キリストが生まれるよりもずっと昔。
 アリストテレスプラトンソクラテスが生まれるよりもずっと昔。

 この世の中は、女神様たちが、人間界を動かしていたとのこと。
 だから、その頃は、思いやりと優しさと平和と愛に満ち溢れていたんだそうです。

 ところが、男達が力で何事でも解決してしまおうとし始めてから、この世の中は一等賞を取るための争いが始まったんだとか。
 そうやって、男達が支配する世の中になったものだから、力のない男達は、力のあるもののために働くようになり、女達は男達の力で自由を奪われてしまったんだそうです。
 そして、そういう制度が今もずっと続いているんだそうです。
 だから、貧しい人や困った人を助けるためにはお金は使うことを渋り、人を殺す道具のためには、どんどんお金を使い続けているんだそうです。
 そうやって、儲けを出した人が、力を付けていって、今の世の中を牛耳っているんだそうです。

 それが、今までの人間の歴史だっていうふうに、私なりに理解した本が、リーアン・アイスラーさんの「聖杯と剣」です。
 聖杯は女性のことであり、剣は男性のことです。
 そして、これからは「女男結合制」社会を目指すべきだというのが、この本のテーマだと理解しました。

聖杯と剣―われらの歴史、われらの未来 (叢書・ウニベルシタス)

聖杯と剣―われらの歴史、われらの未来 (叢書・ウニベルシタス)

 今世紀になってから、その女神様たちが、上手くこの世の中を回していた頃のことを書いた記録とかが発掘されているんだそうです。
 
 
 
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