〔随感日記〕電車の中で 4

人気ブログランキングへ

今までに、途中下車についての記事を何度か書きました。
今回、このブログに書こうとしている内容は、その「途中下車」と「電車の中で」の合体版を書こうと思ってます。

金曜日は定時帰りだったので、途中下車をしてみようと千代田線「乃木坂」駅(綾瀬方面近く)で降りました。
地下鉄出口を出ると、すぐ「乃木神社」があります。
そして、この地下鉄駅は、乃木大将が住まわれていた住居跡の真下にあたります。
この坂は、かつて幽霊坂といわれていたみたいですが、今の呼び名に変わったとのことです。やはり、知名度の影響でしょうか?
某スタジオを横目に見ながら、外苑東通りに続く坂を上って、六本木方面に進路をとります。
そう、今回の途中下車の行く先は六本木方面です。
六本木には、いまから、30年以上も昔のことですが、仲のいい友達がソ連大使館近くの下宿屋に住んでいたので、ちょっと昔を懐かしんでみようかという軽い気持ちで向かいました。
(私が訪れたのは、アイドルグループSのKさんが世間で話題になる前のことです。念のため)
昔あった防衛庁関連の施設はなくなって、今は『東京ミッドタウン』という凄く垢抜けたゴージャスな雰囲気のある場所に変わってました。
アマンド」で覚えている六本木の交差点を渡ると、「ここは日本なのか」と、その変わりように一瞬目を疑いました。
非東洋人の方が、店の前で呼び込みをしている風景は過去なかった。
ラフなスタイルの多くの外国人の方々が、生き生きと歩いていらっしゃる。
前を行く外国人の方も軽装で、ビール片手に仲良く話しながら歩いています。
なんだか、みすぼらしいスーツ姿で鞄を持って歩いている自分が、だんだん惨めになってきます。
前を歩いている外国人は、きっと観光客なんだろうと思うのですが、実に生き生きとした笑みを浮かべて歩いています。
まぁ、あれから30年ですから、いろいろと変わって当たり前ですよね。

片倉飯町の交差点を過ぎると、見慣れた郵便局が当時の記憶のまま残ってました。
「これは、覚えてる覚えてる、あの時のままだ。
このバス停の前でバスを降り、友達の下宿に行った。
そして向かいのバス停から寮に帰るバスに乗った。」
そんな本当に他愛のない記憶から、次々とその当時のことが、徐々に甦ってきました。
しばらくの間ノスタルジーに浸っていました。
「長居は無用」この場所は、ちょうど「ロシア大使館」の近くですから、別に疚しいことをしているわけではないのですが、なぜかおかしな行動をとっていると逮捕されるのではないかという変な威圧感を感じてしまうのです。


そうやって、ブラブラと歩いて最寄の地下鉄駅に電車に乗りました。
その電車に乗っているのは、勤務帰りの日本人客が大半です(私も含めて)。
皆、すごく疲れてきって、なんともいえない虚脱感を持った顔ばかりでした。
ついさっき見た、生き生きと六本木を歩いていた西洋人の顔と、この電車に乗っている東洋人の顔の落差に何故だかわかりませんが、なんともいえないやりきれなさを感じました。
もしかして、私の顔もこの電車に乗っている人たちと同じように疲れた顔をしているのだろうかと、つい窓ガラスに映る自分の顔を思わず覗き込んでしまいました。



下記のブログランキングに参加中。
気が向いたらで結構ですが、ご協力を。
にほんブログ村 オヤジ日記ブログへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ