乗物
五月の風を受け、自転車をこぎながら、ふと乗物のことが頭を掠めた。
いちばん最初の乗物と言っていいのかどうかわからないけれど、父母・祖父母・兄妹・親戚の人の抱っこ。
次が、乳母車。
それから、三輪車に一輪車。
自転車に乗ってちょっと遠出。
私は、瀬戸内海に面した小さな町で育ったので、夏の夕方には、自転車で海に行き、断崖のある小さな丘に登り、海の向こうの山に沈む夕日を見ていた。
できれば、憧れていた彼女が、隣に居てくれたらと・・・。
それから、田舎から都会に出て行くときに乗った乗物。
人によっては、SL機関車・電車・新幹線・ジェット機と、それぞれ違うだろう。
都会に出てきては、地下鉄・タクシー・バス。
「人生って旅に乗る乗物」は、なんだろう。
タイム・トラベラーだから、タイムマシーンか?