鳥は自由なんだろうか。

ふと、窓の外を見た。

なんと言う名の鳥かは知らないけれど、一羽の鳥が、同じところで羽ばたいている。

風のせいでまえへ進めないのかと、周りを見ても、それほど風は強くない。

と思ったら、急に前に進み始め、今度は上昇を始めた。

実にスイスイと上昇していく。

それからまるで風に乗っているように羽ばたきせずに進み、羽ばたきして前に進む。

と思ったら、急降下を始めた。

急降下の先にあるのは、人家とこんもりと茂った林だが、目が鳥に追いついていけずに見失った。

なんとも自由に空を飛ぶ鳥の姿だが、彼らには、彼らなりの苦労があるのだろうと思うと、能天気に鳥の自由さを羨むことはできない。