戸惑い。

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4月も半ば過ぎたというのに、寒いです。
小雨が降る帰り道。
見上げるとどんよりとした雲が空一面を覆っています。
通り過ぎてゆく風の冷たさで、指がかなり冷たくなってきました。
もうすぐわが家ですが、我慢しきれなくなってきました。
年齢の影響でしょうか、我慢し辛い。
もうすぐ。
もうすぐ着くという気持ちが、緊張を緩めるようだ。
も、漏れる。
何とか間に合った。

夕食を終えた頃、実家から電話。
本当に久しぶりに聞く父親の声。
「ばあちゃんの心臓の血管が詰まるので、25日に心臓のカテーテル手術をするから、一応連絡した。」と、事務的な声で要件だけ伝えて切ろうとするので、
「エッ。」と、驚きの声を出すと、
「リウマチの方は良くなって、歩けるようになったけれど、その関係かもしれないが、心臓の血管が詰まっているので、カテーテル手術で血管を拡げる手術をしないといけない。」
「うまく行くの。」
「100%とは言えないけれど、先生によると、問題はないでしょうとのことだ。」
「手術しなかったら。」
「血管が詰まって、ダメになるってことだ。
わしも、10年前に心筋梗塞で、手術したから、大丈夫だ。」
「エッ心筋梗塞？」
「50日入院していた。」
「入院したのは知っているけれど、あれは心筋梗塞だったのか。」
と、久しぶりの父との会話。
「また、手術の結果については、連絡する。」
との父の言葉で電話は切れた。
突然の連絡に、手術の前に帰郷しなければという思いと、とは言っても、すぐに帰ることが出来る状況でないし…。
自分の誕生日の前夜に、思わぬ連絡で戸惑っている。
無事成功することを祈るしかない。