ナンパ

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今朝は、利用者さんを二人迎えに行きます。
それでいつもより早く事務所入りをして、即送迎用の自動車に乗り込み出かけました。
最初の利用者さんは、少しばかり当デイサービスから遠いところに住まわれています。
ご利用者さん宅に到着。
玄関のベルを鳴らすと、玄関に利用者さんが待っておられ、すぐに出発できるかなと期待したのですが、
「トイレに行くから、ちょっと待っててね。」と、家の中に入られました。
少しばかり家の外で待っていると、再度出てこられましたので、出発です。
「これから私は何処へ行くの?」との質問に、
「これから以前利用されたことのある当デイサービスですよ。」答えました。
が、すぐに先ほどの質問です。
「これから私は何処へ行くの?」
この会話を何度か繰り返します。

二人目の利用者さん宅に到着、呼びんリンを押して、訪問したことを告げると、家の中からご利用者さんが出てこられました。
家族の方はみなお出かけで、ご利用者さんだけでした。
で、利用者さんを車に誘導して、家の鍵を閉めて、出発です。
後部座席では、お二人さんの会話が始まりました。
お二人とも認知症なので、同じ話題を何度も何度も繰り返されます。
最初の乗り込んだこられた利用者さんが、
「これから私は何処へ行くの?何処を走っているのかさっぱりわからない。」との質問を発せられる
と、後から乗車された利用者さんが、
「わたしはもう何回も行っているけれど、初めてだとわからないよね。
わたしは、これまでに何度ももう利用したから道順はよく知っているし、運転手さんに任せておけば大丈夫だから。」と、うまく会話をつなげていただきました。
でも、この会話が、この後もリピートされます。
まるで、昔々の壊れたレコード盤のように…。
でも、これがいいんです。
こうやって「なじみの関係」ができれば、孤立感や不安感が取り除かれて行くんだそうです。

後部座席の会話を聞いていると、Oさん(後から乗られた方)の身の上話が始まりました。
都内から郊外に家を建てた頃に、最愛の妻を乳癌で亡くしたって話です。
そうすると、Nさん(最初に乗られた方)が、
「私も主人を亡くしたのよ。」と、
するとOさんが、
「じゃあ一人もの同士で仲良くしましょうよ。」とアプローチをかけると、Nさんが、
「そんな元気もうないわよ。」と応酬。
「まぁ、その話は到着地に着いてからゆっくりと。」
実に90近いOさんですが、元気なものです。