110 僕の戦術

昨日の夕散歩の時、いつもの長細い公園を出て、県道に続く小さな道を歩いていたんだ。
まえから、おばさんたち2人が話しながら僕たちに近づいてきたんだ。
僕から見て左側を歩いていたおばさんは、僕を見て片手を振るんだ。
だから、僕は呼ばれたと思い、その伯母さんの所に行ったんだ。
「まぁ、可愛い。女の子?」って、僕の耳のリボンを見て、ここの家のパパに聞く。
ここの家のパパは、「いえ、男の子なんです。」
「ああそうなの。
いくつなの?」
「3歳です。」
そんな頭上の会話を聞きながら、僕はいつものように路上で仰向けになって愛想を振り撒く。
それを見た右隣のおばさんは、
「ほら、ほら、チャッピーみたいじゃない。
ああ、男の子ね。
○○○○がついてるもの。」
だから、さっきここの家のパパが、男の子だっていったじゃない。
聞いてなかったのかな?
何度か、僕は、左の伯母さんに頭を撫でられて、それから別れた。


今朝もここの家のパパは、早起きをした。
僕は、散歩に行くためのストレッチをして、ここの家のパパにアピールしてるんだけど。
気づいてるくせになかなか、出かけようとしない。
やっと、出かける気になったみたいだ。

今日も、真っ青な空だ。
まだ、7時前だけど、ジリジリと太陽の熱を感じるねぇ。
だけど、僕はちょっと小走りで進む。
僕が駐車場の中で匂い探しをしているときに、茶色のプードル君が僕と挨拶をかわしたかったみたい。
僕は、まったく彼の姿が目に入らなかったんだ。
僕がその駐車場から動こうとしたんだ。
だけれど、首のリードが邪魔で前に進めない。
どうしたんだとここの家のパパを見る。
ここの家のパパ目は、プードル君と大きな黒い帽子を被った同伴のお姉さんのうしろ姿をずっと追いかけてるんだ。
あの同伴のお姉さん、もしかしたら美人だったのかな?
僕は、さっきも書いたように、駐車場の中で匂い探しに夢中で、まったく気がつかなかった。だから、あのお姉さんの顔を見てないんだ。

出かけるときは、とにかく外に出たい。
ただ、それだけで満足だったんだけれど。
途中から、歩くのに疲れてきた。
だから、立ち止まりそしてアスファルトの路上に座り込む。
丸い目をいっぱいにそしてちょっぴり憂いを含んだ眼差しで、ここの家のパパを見上げる。
ここの家のパパも、最近は僕の戦略を熟知してきた。
だけど、僕の頑固さに負けて、
「ほら、やっぱり抱き上げてくれた。これで、家まで帰ってくれればいいんだ。」
と、ひたすら可愛い顔をしてここの家のパパの手の甲を舐めるんだ。


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