バリアフリー ひとり言 2

交差点で、私は、信号待ちをしていた。
退屈紛れに周囲を見回した。
交差点から、20メートルくらい離れたところにある停車場にバスが止まった。
バスの中から女子高生が2人、降りてきた。
ところが、その女子高校生2人は、なかなかバスから離れない。
あの2人、何やってるんだろうという好奇心が、ムクムクと私の中で湧き上がる。
次に、降りてきたのは、若い女性。
ショッピングカートの前後を両手で抱えて降りて来た。
若い女性は、歩道にショッピングカートを下ろしている。
そのあとから、ちょっと腰の曲ったおばあさんが降りて来た。
ああ、娘さんが、母親のショッピングカートを下ろしていたんだ。
そのおばあさんは、ゆっくりと日傘を差して、歩道の上のショッピングカートの握り棒を掴んでいる。

ところが、その日傘を差したおばあさんとショッピングカートを残して、さっき降りて来た3人はバスに乗り込んでいく。
てっきり、母娘だと思ったのは、私の早合点だったと気づく。
あの女性たちは、老婆がバスから降りるのに協力していたんだと納得する。
つい見過ごしてしまう優しい風景に触れたと、ちょっと胸が熱くなった。
しかし、それであれば、あの若い女性が、降りてくればすむことなのに。
なぜ、あの女高生2人は、降りてきたんだろうって、疑問は残った。
やっと、バスは動き出して、私の前を通り過ぎて行く。
バスの中を見ると、結構人が乗っている。
さっき乗り込んだ高校生らしき2人は、乗降口の傍に立っていた。
そうか、あの2人が降りないと、あのおばあさんも降りる事ができなったのかと、今度こそ納得した。

だが、あのおばあさんがバスに乗るときは、どうやって乗ったんだろうって疑問が沸いてきた。

いや、それよりも、あのおばあさんが楽に乗り降りできるように、バリアフリーの乗降口にすればいいんだ。
それとも、バスの停車場をバスの乗降口と同じ高さにするかだな。



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