107 ごめんね。黒猫君。

今朝は、ここの家の次女の早朝出勤。
だから、ここの家のママは、朝早くおきて、朝の仕事を終えて、また寝ちゃった。
今日の朝散歩は、ここの家のパパと行って来た。
マンション横の小さな公園には、ベンチに腰掛けているおばさんとリードを外されたプードル君がいた。
僕は、プードル君に近づいて行く。
プードル君は、僕が近づいてくるのを立って待ってる。
そして、お互いにぎこちない挨拶を交わす。
カクッ、カクッて動く姿は、端から見ると、コマ送りの無声映画のようだったんじゃないかな。
プードル君は、おばさんにリードをつけてもらってる。
僕たちは、その公園を出ようしたんだ。
すると、そのそのおばさんの、
「もう行っちゃうの。」という声がしたんだ。
でも、僕はその公園を出て行っちゃった。
割とタンパクなのが、僕の習性かな。
コンビニのある坂道の途中のコンクリートの階段。
今までは、下りてくるだけだったんだ。
今日は、上りに挑戦。
こんなに長かったのかな。
途中の踊り場で、ちょっと休憩。
「ハァ、ハァ。」
上り終えて、びっくり。
道の真ん中に大きな犬が、リードもなしにスフィンクスのようにデーンと座って、こっちを見てる。
その近くには、猫が身体を横たえている。
きっと、彼らは、同居者だろうなぁ。
と思いながら、僕は彼らに近づくけれど、ここの家のパパは僕を抱き上げて通り過ぎようとした。
すると、その大きな犬はスクッと立ち上がり、僕たちを避けながら、僕たちの背後に回った。
そこで、その大きな犬は、動くのを止め、僕たちが去るのを見送っていた。
いやぁ、ちょっとびっくり。

交差点で左折、この道は一方通行で、この交差点が出口。
僕たちは出口から入って、入口に向かって右側の歩道を逆歩き。
規則正しいリズムを刻む音と管楽器の低い音が、中学校から聞こえてくる。
わぁ、こんなに朝早くから、クラブの練習やってるんだ。
夏時間?
わぁ、掛け声を掛けながら、グランドを回ってる人たちも居る。
「コケコッコー、コケッコー。」と、近くの家から鶏の声が聞こえてきた。
出口付近の自動車の端っこに赤いカラーコーンが立ってる。
そのカラーコーンの近くに黒猫が横たわってる。
「猫君死んじゃったのかな。」とよく見ると、頭を持ち上げて、悲しそうな目で僕たちを見る。
下半身が全く動かせないんだよ。
そして、力のない声で「助けて。」って猫語で訴えている。
「なんとかしてあげてよ。」って、僕はここの家のパパに、黒猫君の代りに訴えたんだ。
だけど、ここの家のパパも、どうすることも出来ず、ボーっと立ってる。
カラーコーンがあるから、交差点を入ってきた自動車は、黒猫君を避けるように通り過ぎて行く。
何とか助けてあげたいって気持ちはあるんだけれど、僕には助ける事ができない。
ごめんね。



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