「反貧困のソーシャルワークの実践」を読む。

本書との出会いは、私が、市内の「図書館巡り」をしていた時、偶然新刊本のコーナーに並んでいたの見初めたからだ。
つい、「反貧困」という言葉に、条件反射的に反応してしまった。
そして、自宅に帰り、じっくりと読み始める。
著者は、藤田孝典さんと金子充さんの共著(明石書店、2010年6月1日)となっている。
二人は師弟関係にあたり、師である金子充さんが第4章を最後のまとめを書いている。
著者は、もともと社会福祉関連の大学に籍を置き、アルバイトの行きかえりにであったある「ホームレス」との出逢いから、NPO「ほっとポット」(ホームレス支援団体)を立上げ今も現在進行中の実践記録である。
某「ホームレス」は、自宅も自家用車も所有する4人家族の某地方銀行の支店長。
決して、「滑り台を落ちていくのは」特別なことではなく、誰(一部の人を除いて)にでも起こりえることについては、湯浅誠さんの著書で認識していたが、具体事例を示されると、本当に身につまされると同時に、著者が第3章の文末に赤裸々な訴えが切々と書かれている。
まったく、同感だと拍手を送りたくなる。
実際活動を実践されている人たちの訴えだから、非常に説得力がある。
「福祉の制度や行政に強い憤りと危機感を覚えてきた。それらがほっとポットの活動を続けるエネルギーとなっていることは間違いない。・・・今のような状況を生み出している社会を変えていかなければ、生活に困窮する人たちは減っていかないと思う。」
そして、文末に「まだ間に合うだろうと思う。それは貧困に対する挑戦であると同時に、社会に対する挑戦である。」と決意表明が書かれている。
「最小不幸の社会」という言葉は、マスコミで取り上げられているけれど、具体的なイメージがつかめないのは勉強不足だからでしょうか?
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