チーズの目 50

 今朝の散歩は、ここの家のパパといつものコースを行って来た。
 午後もここの家のパパと、いつものコースをぐるりと回ってきたところ。
 消防署のある交差点の向かいの家の白い大きな奴は、僕を見ると(僕だけじゃないかも)いつも吠えてくるんだ。
 だから、いつも僕はあいつの前では、すぐ退散。
 とにかく、大きい奴なんだ。
 大きい犬は、大体どっしりして、あまり吠えないんだけれども、彼だけは違う。
 ああ、それから、やっぱり信号機のある交差点に居る彼、彼は柄は小さいんだけど、うるさく吠えまくるものだから、平和主義者の僕は、一目散に逃げるってわけ。
 あまり、僕自身が吠えることをしないもんだから、吠えられるってのは、いやだよね。
 まぁ、愚痴はこれくらいにして・・・。

 今日の散歩で見た風景を書き残しておこう。
 今日の登場人物は、子どもを抱いたママと一緒に歩いている男の子だ。
 ママは、右手に大きな荷物を持ち、前面に赤ちゃんを抱えて、ゆっくりとしか歩けない。
 でも、男の子は何も持ってないから、サッササッサと歩いていく。
 「イッチャーン。イッチャーン。
 ゆっくり歩きなさい。そんなに早く行かないの。」と大きな声で呼び止める。
 ちょうど坂道を下るところだから、本当にママは大変そうだったんだ。
 坂道を下りきったところは、交差点になっている。
 でも、そんなにたくさんの車は通らないんだけれど、見通しが悪いんだ。
 だから、ママは心配そうに大きな声でイッチャンに呼びかけてた。
 「イッチャーン。イツキ。
 先に行っちゃあダメよ。
 そこで止まってなさい。
 車が来たら危ないでしょう。
 止まりなさい。」って。
 でも、イッチャンは、
 「大丈夫だよ、ママ。
 車もう行っちゃったから渡るね。」って、ママの言うことを聞かない。
 「ダメ、ダメ。
 ママが行くまでそこで待ってなさい。」と、さっきより大きな声。
 やっと、ママもイッチャンのところに辿り着き、無事イッチャンと交差点を渡り終えた。
 僕たちは、その交差点を右に曲ったから、そこから先はわからない。
 だけれど、本当にママって大変だな。