チーズの目 35

 いま、僕が住んでいる町は、少し大きなE川を挟んで、東京と向かい合ってる町なんだ。
 東京の町といっても、そこから都心に入るには、電車で20分ぐらいかかる。
 そして、僕が住んでいる町の中心は、JRの駅半径1キロぐらいかな。
 その範囲であれば、それなりの人は集まっているし、それなりのデパートとかオフィスとか店もある。
 ファーストフード店もコンビにもそれなりにある。
 でも、その半径から外は、田圃や畑もたくさんもある。
 ただ、関東平野の範囲内だから、高いって山はないんだ。
 だからといって、平坦地ばかりじゃないヨ。
 実際に歩いてみれば分かることだけれど結構高低差がある。
 でも、東京ほどは多くはないと思うけれど坂もあるんだ。
 坂で、また思い出したんだ。(これも、ここの家のパパの受け売り)
 東京って、わりと坂が多いんだってね。
 都内をいろいろと歩いていて、実感したって。
 ほとんどの坂には、その坂の名前を記した看板とかポール(その正式名称がわからない)が立ててあるあるんだって。
 だから、それを見つけて読むと、坂の名前の由来とか関連情報が仕入れられるので、結構ためになるし、また妄想にひたれるって。
 有名な坂の名前では、さだまさしさんの歌の題名の「無縁坂」。
 この坂については、森鴎外さんの小説「雁」の舞台になっているから、そっちの方が有名かな。
 それから「乃木坂」(かつては幽霊坂って言われるほど、昼なお暗いところだったみたい。
 だけど、その坂の近くに乃木大将が住んだから、名称が変わったって)とか。
 あと「暗闇坂」。
 この名前の坂は、都内で数ヶ所あるみたい。
 「はっぴいえんど」さんのアルバムの中に暗闇坂の付いた楽曲があって、ここの家のパパの推測では、舞台は、港区の暗闇坂のことじゃないのかなって。
 近くに彼らが使った録音スタジオがあったからだって。
 でも確かめたわけじゃないから違うかもしれないって)
 あと某公共放送の「ブラタモリ」で上野の「暗闇坂」を案内役のタモリさんが紹介していたのは、ここの家のパパと一緒に見たのを覚えてる。
 番組案内役のタモリさんは、都内の坂道研究家の大家の1人なんだってねぇ。
 それで、坂道に関する本も出しているんだって。
 (この本も、ここの家のパパは、都内の図書館で借りたって。)
 
 つい違う話しになっちゃった。
 今日書こうとしたのは、E川でも見るし近くの公園でも見る「タンポポ」なんだ。
 E川の川原に行ったとき、幼稚園ぐらいの子どもと母親が、綿毛が飛んでしまった「タンポポ」の茎を集めているのを見て、一体何をやっているんだろうって不思議に思ったんだ。
 その時、ここの家のパパを通じて聞いてもらおうとしたんだけれど、ここの家のパパの非社交的な性格では、ムリと諦めたんだ。
 それで、散歩から帰って「タンポポ」について調べたら、本当に「タンポポ」のことについて知らなかったなぁと反省。
 (じゃあ、他のことは知っているのかって突っ込みが入ってきそうだけれど。
 いやぁ本当に気づいてないことが多いんだよねぇ。)
 「タンポポ」は食用になるっんだって、天ぷらにしたり、おひたしにしたり、根っこは「タンポポコーヒ」としてコーヒーの代用になるんだって。
 知らなかった。
 それで、肝腎の「タンポポ」の茎を何に使うのか調べたら、笛になるって。
 「タンポポ」の笛の音って、聴いてみたいぁ。