〔随感日記〕楠正成像

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久しぶりの通勤電車に乗って、都内の某事務所まで出かけた。
時間帯が遅かったせいか、電車の中は、それ程の混みぶりではなかった。
しかし、相も変わらず乗客の方々は、携帯電話の画面に見入っています。

用事自体は午前中に終わったので、すぐに事務所の外に出ました。
ちょうどお昼時間で、白いカッターシャツにネクタイのサラリーマンとOLの群れが、歩道や横断歩道をゆっくりとゆっくりと事務所のほうへと動いていきます。
中には、その群れに逆らうように、進む人たちもいます。
そんな群れと離れたところには、片手にハンカチを持ちながらウォーキングをしている中年男性もいます。
横断歩道を渡って、今日も日比谷公園の中に入ってみました。
日比谷公園の喫煙場所の一角には、ニッカーボッカーをはいたお兄さんたちが3人、片手に缶コーヒを飲みながら、プカリプカリと煙を吐き出しています。
公園入口の反対側から、帽子を被った軽装の中年女性が4人、話をしながら噴水近くまでやって来て、あたりを見回すこともなく、公園の外へと出て行きました。
その噴水の回りでは、長い髪の女性事務員の方でしょうか、グルリと1周して出て行きました。

霞門には、公園の中から、一群の勤労者の人たちの列が、自分の事務所へと向かっています。
公園のベンチには、本を片手に読書をしている男性もチラホラと見えます。
草地広場の木製の長机の周りでは、弁当を広げている男性グループも見えます。
曇りがちだった空も、青さを取り戻して、少し暑いくなってきました。

この公園は、日本ではじめて出来た西洋風公園です。
当時としては極めて斬新なバンガロー様式の公園事務所は、関東大震災にも第二次世界大戦の戦災にも損傷はなくて、今では都の有形文化財(建造物)になっています。
その事務所の前にある草叢の中には、「松石」が展示されてます。
これは、今からさかのぼること数万年前には木材だったものが、時代を経て石になったものです。
ここにある松石は、九州の炭鉱で近300メートルの地点で見つかったものを、はるばる九州から日比谷公園に搬送されたものだそうです。
見た目は、まるで古い木の株ですが、これが石なんですね。
私が、その松石の前にある立看板に書かれた説明書を読んでいると、さっき通り過ぎて行った若いカップルが戻ってきて、同じように立看板と松石を見ていました。
皇居外苑の芝生の上は、フワフワとした歩き心地だ。
その芝生の中に散在している松の木影の下では、青いビニールシートを広げて大の字で寝ている人、全財産を乗せて本を読んでいる人、片足すわりで左手の手鏡を見ながら化粧をしている老女がいた。
そのシートの前で上半身裸になって体操をしている人もいる。
そんな芝生の中を突っ切ったところにある道の両側にはベンチが並んでいて、そのベンチには西洋人の中年カップル、日本人の初老カップル、携帯を片手に大きな声で話すサラリーマンがちょっと一休みしていた。
私も、空いたベンチに座り、回りをぐるりと見た。
こんな所に、楠正成の銅像があったのか。
確か、高校の修学旅行できたときに、あの銅像の前で記念写真を撮ったような記憶がする。
そうか、あれからもう40年近くが経つのか。



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