[随感日記]チーズ旅立ち

にほんブログ村 オヤジ日記ブログ 60代オヤジへ
にほんブログ村
本ブログの主人公だったチーズが、2018年2月23日のPM20時過ぎに旅立った。

夜勤の出勤時前に散歩するのが習慣なのだが、亡くなる前日は、寒かったことが影響してか、チーズは夕散歩に出ようとしなかった。
朝方は、雨が降っていたから、散歩してなかったはずなのに、
まぁ、出たくないのなら、いいやと、そのまま出勤時間直前まで床に足を投げ出して本を読んだ。
その間、チーズは私の太ももに横たわり気持ちそうに寝ていた。

出勤する時間になったので、足を動かすと、チーズは私の太ももから降りて行った。
ソファーで横になれるように毛布を敷いてやると、その上にチョコと座った。
出かける寸前にバイバイという意味で掌を開いたり閉じたりの合図を送ると、チーズはいつものようにその仕草を見ていた。
あれが、最後のチーズの姿になるとは、その時には思いもしなかった。

翌日、夜勤明けで家に帰ると、いつもいるはずのチーズの姿が見えない。
もしかしたら、また具合が悪くなって、動物病院に行ったのかなと、そんなに重体だとは思っていなかった。

夕方、妻が帰宅して、バタバタと外に出たり入ったりしている。
もう、ここ十年近く夫婦の会話らしい会話は、既になくなっているので、特にチーズのことを聞かなかった。

8時過ぎに自宅の電話が鳴り、夕食をとっていた妻が出て、「はい、わかりました。すぐ行きます。」と受けごたえしている。
妻は、急いで食事を終えてポツリと「チーズ今日1日持たないみたい。」と一言。
「エッ」と、私の驚きの声。
それから、妻は出て行った。

出て行って30分経過しても、妻が帰ってくる様子がない。
動物病院に行ってみることにした。
行く途中で、動物病院から帰ってくる妻に出くわす。
「チーズ死んじゃった。」と言って、家へ帰って行く。
それで、すぐ病院に行ってみると、ちょうど病院の玄関に看護師さんと獣医師らしい男性が立っていたので、「チーズの家族のものですが」と言うと、
その獣医師は、「奥さんは、一旦自転車を家に起きに帰られました。
これから遺体をお家に届けます。」とのことなので、このまま居ようか帰ろうかと逡巡したが、帰ることにした。
家の前で待っていると、軽自動車がやってきて、家の前の道で止まった。
車の中から、獣医師と看護師と妻が降りて来て、獣医師は、車の後部座席からダンボール箱を持ち出して、妻に渡した。
妻が、獣医師及び看護師にお礼の挨拶を交わしている時、私は、妻から段ボールを預かり、家へと向かった。
後からついてきた妻が、家の鍵を開けたが、先に玄関に入ったのは私だった。
私の背後から、「日本間に降ろして、寒ければ2・3日は、持つみたい。」
先ほど段ボールの開閉口に軽く止められていた白いビニールテープを片方外して、蓋を開くと、そこには動かないチーズが横たわっていた。

大好きだった顎の下頭頂部を撫でてあげたけれど、当然のことだが、全く動きはしなかった。
まだ、温もりは感じられるけれど、体は硬直が始まったようで、固まった状態でした。

妻の話だと、妻が「出勤する前にチーズが、ゼイゼイと異常な状態なので、すぐに病院に連れて行った」とのことだ。
妻は、夕方帰宅して、すぐに動物病院に行った時は、まだゼイゼイ言っているようだったとのことである。

自宅の電話妻と一緒に動物病院に行ってれば、チーズの最後を見送ることができたかもしれない。